2016年11月30日水曜日

神戸市主催の六甲全山縦走大会での渋滞について

前回,神戸市主催の六甲全山縦走大会で六甲全山縦走を達成するにはというのを書いた。そこからの続きである。
 前回,神戸市主催の六甲全山縦走大会で六甲全山縦走を達成するには,として,私なりの意見を書いてみた。その中で,渋滞に関しては別に書く,としたので,その渋滞について書こうと思う。

 神戸市主催の六甲全山縦走大会では,ほとんどの参加者が渋滞を経験する。渋滞する理由は,単に一列でしか歩けない道に多くの人が集まるから,である。でも,参加者全員がロボットのように等間隔で同じペースで歩くことができれば渋滞は起きないはず。しかし,実際には何箇所も渋滞が発生してしまう。普通の大会参加者は,歩行中何度も渋滞に遭う可能性がある。その傾向と対策(あるのか?)について書こう。

 車の場合もそうだが,渋滞が発生するのは,単位時間(例えば10分)の間にある地点を何人通過できるか,という数に対して,実際に何人がそこを通過しようとしたか,で決まる。通過しようとした人数の方が多いと渋滞になってしまう。それを減らすには単位時間に通過できる人数を増やせばいいが,車道と違って登山道の場合は車線を増やすなどはできない。逆に単位時間に通過しようとする人が少なければ渋滞は起きないが,そのコントロールは難しい。そのため,ある意味六甲全山縦走大会で渋滞が発生するのは必然のことである。

人が少ない時の須磨アルプス馬の背
実際にどこで渋滞が起こりやすいか,というと,
 ・高倉台の出口から栂尾山の400段階段にかけて (**)
 ・須磨アルプス周辺 (**)
 ・東山の下り
 ・高取山の登り
 ・菊水山の登り
 ・鍋蓋山の登り (*)
 ・稲妻坂
 ・天狗道の急登区間 (*)
 ・ゴロゴロ坂
 ・東六甲縦走路の分岐から船坂峠の区間 (*)
 ・大谷乗越直前の急な階段下り (**)
 ・塩尾寺直前の下り
などがある。ここで,(*)印は発生の可能性が高い所を表し,その中でも * の数が多い所は特に発生しやすい場所だと私が思う区間である。いずれもきつめの登りの区間や急な下りの区間が渋滞発生のポイントとなっている。ただし,これらの区間でも,時間帯やタイミングによっては渋滞がない事もある。また,急な下りなのにひどい渋滞にならない(と私が思っている)区間もある。あくまで,そのタイミングでどれだけの人がそこに集中しているか,で決まるからだ,と考えられる。

 序盤にある栂尾山の400段階段は,多くの縦走大会参加者が経験する最初の渋滞場所である。場所としては,序盤のために人が集中していて渋滞が起こりやすい状況にある。また,あの階段はさすがに長い。健脚の人でない限り,一度は止まって息を整えたくなる階段である。だが,階段の幅があまり広くないため,多くの人は抜かさずに一列のままで上っていく。さらに,その先の登山道も道幅が広くはなく,かつ,ある程度の傾斜がある登りが続いている。そのためどうしても速度が落ちてダラダラとした渋滞になりやすい。一方で,この400段階段の手前は高倉台の住宅地であり,歩道はそれなりの幅があるため時間当りの通過人数が多い。それが急に狭くきつい登り階段に差し掛かるので渋滞が発生しやすい。ここでは,急な上り坂のために発生する渋滞と,急にコースが狭くなったことによる渋滞の両方が起こる。渋滞はまずきつい登り階段のために発生する。最初は少しずつ流れが悪くなる程度だが,時間とともに流れが滞り始め,やがては数珠つなぎの渋滞となる。その後,さらにどんどん後ろから人が来るために,急に狭くなる部分でも渋滞が発生する。急な部分での渋滞は完全に止まることが多いが,400 段階段手前の一列区間に差し掛かればダラダラだが前に進む事が多い。でも渋滞が解消するわけではなく,むしろ次の横尾山にかけての区間や,もっと先の方の須磨アルプスまで続く事が多い。つまりその先の渋滞のためにすっきりと渋滞解消とはいかないのが栂尾山の上り渋滞である。この渋滞を避けるには(結局は全区間での渋滞を避けるには),最初の方に須磨浦公園をスタートして,かつ,速めのグループで高倉台を通過しないと難しい。スタートが遅れれば遅れるほど,また,早くスタートしたとしても,途中で抜かれれば抜かれるほど,渋滞に遭う可能性が高くなる。
高倉台終わりの跨道橋での渋滞

 栂尾山を過ぎると横尾山を経由して須磨アルプスに向かうが,この尾根伝いのコースは基本的にダラダラと渋滞が続くことが多い。その理由は,この区間が思ったよりもアップダウンが多いからだと思う。アップダウンの1個1個は言うほど長い距離ではないが,意外と急である。それが何回も続くため,400段階段を登ってきた足にはこたえる。特に初心者はペースをあげにくい区間である。さらにこの区間は道幅が狭いため一列ずつでしか歩けない場所が多い。結果としてダラダラとしか進めない区間になっている。また,次の須磨アルプスの入口でしっかりと渋滞すると予想されるため,急いでも仕方ない,という思いもあるかもしれない。いずれにせよ,栂尾山から須磨アルプスを越えるまでは,早い時間に通過する場合を除きダラダラとしか進めない事が多い。
横尾山へ続く渋滞
 須磨アルプスは誰もが認める渋滞ポイントの一つである。そこは露出した花崗岩が風化してできた地形であり,急な下りや,岩をよじ登る感じの場所,狭い尾根を歩く場所(馬の背)がある。急な下りには階段があるところもあるが,砂が溜まっていて滑りやすし,そもそも急なので下りにくい。そのためどこよりも渋滞が起きやすい場所となっている。ブログなどを見ると,よく須磨アルプスで人が数珠つなぎになっている写真が載っている。しかし,実は,私が一番渋滞が起こりやすいと思っているのは,須磨アルプスの中心部ではなく,須磨アルプス手前にある下りの鎖場である。横尾山山頂を過ぎると,徐々に下り初めて須磨アルプスの最上部に向かうが,須磨アルプス最上部のすぐ手前辺りに下りの岩場がある。そこには左寄りに鎖があるのだが,足の置き場を見つけにくく,なかなか手ごわい下りである。特に初心者は多くの人が苦労しているように見受けられる。普通の人でもかなり速度が落ちると思う。そのため,他の場所以上に時間当たりに通過できる人数が減ってしまい,重度の渋滞を引き起こす原因となる。六甲全山縦走大会の時には,よくこの鎖場手前に係の人が立ち「上級者の人は自己責任で右下へ」と指示を出している。指示されるコースは,立木の間の斜面を下る。ちゃんとしたコースにはなっていないし,立木をぬうように下るので,上級者向けとなっている(みたい)。個人的には隣の鎖場を下るよりも,立木を持ちながら下れる分だけ下りやすいと思うのだが…。この短い迂回路に人を誘導することで,鎖場区間を通過できる時間当りの人数が増えるため,渋滞を多少ましなものにできる。しかし,係の人の誘導がない時にはかなりヘビーな渋滞になる。また,ここで渋滞を減らすと,須磨アルプスの核心部での渋滞がひどくなるだけ,という気もしないこともない…。

 須磨アルプスを過ぎると渋滞はましになる。しかし,東山の下り始めは急な階段があったりするので,なかなかスピードがあがない。そのため,東山をある程度下って道が広くなるまでは渋滞すると思っておいた方がいい。つづら折りの道で,道幅が広くなったら渋滞は解消し,すぐに横尾の住宅地に下りて,しばし渋滞とはお別れになる。

 次に待っているのは高取山への登りである。ここは裏から高取山に登る感じであり,思ったよりも急な斜面が続く。道幅も広くないため,渋滞が起こりやすい。しかし,須磨アルプスほどの速度低下はおきないし,つづら折りのため後続者に気づきやすく,かつ,横に避けやすいので後続者が抜かしやすいみたいである。そのためか,思ったほどきつい渋滞に遭ったことはない(私が遭ってないだけ??)。

須磨アルプス核心部で渋滞する参加者


試走の際の須磨アルプス手前の鎖場

 高取山を過ぎると,しばらくは丸山の市街地を歩く。そして神戸電鉄の鵯越駅を通過すると,再び登山道に入る。しかし,しばらくはほぼ平坦に進み(ちょこちょこ登りがあるが…),やがて鈴蘭台処理場をぐるっと回り込むと,本格的に登山道で登り区間に入る。そこでも最初は少し登りがあった,と思うと,しばし平坦,という感じの道が続き,やがて左手に石井ダムを望むコンクリート製(だと思う。意外と揺れるが…)の橋を渡ると,神戸電鉄のトンネルの上部を経由してぐいぐい高度を上げ始める。しばらく登ると,少し広い場所があり,丸太製のベンチがある場所に出る。そこから先が縦走路で一番キツイ菊水山への急登区間となっている。菊水山への急登区間は,結構急な登りがしばらく続く。速い人だと「15分ぐらい我慢して登れば山頂やで」と言うが,私はいつも2度ほど止まるので,20分以上,下手すると30分以上かかる。須磨浦公園から歩いてきた足にはかなり厳しい登りである。そのため,どうしても渋滞が発生しやすい。だが,全体にバラけてきているし,全体的に斜度の変化が少ないので,止まってしまうような渋滞にはなりにくいみたい。時間帯によっては,ゆっくりペースで登り続けるので,渋滞のおかげで楽に登れた,という人も多いが,初心者が多い時間帯だとかなり遅くなりそう,である(私はすごく遅い渋滞は経験してないが…)。

 菊水山に登ればチェックポイントがあり(2002年以前はなかったらしい),チェックを受けた参加者の多くはそこで一息入れている。その先は有馬街道に架かる天王吊橋に向かって下る。この下りは急な下りや岩場,急な階段が続く区間であり,菊水山の登りで疲れた足を休めることができない。かなり急なので,渋滞が発生することもある。しかし,あまり激しい渋滞は起きないし,渋滞に遭わない事も多い。それは,菊水山の登りがしんどいために,時間当りに登ってくる人数が言うほど多くないからだと思っている。山頂で休憩する人も多いが,基本的に登ってきた人数が下っていくし,急な下りとは言え下りの方があの登りよりは速く下れるので,下りはあまり渋滞しない,と思っている。

 天王吊橋まで下ると,次には鍋蓋山への登りが待っている。ここは,まあまあきつい斜度なのだが,菊水山の急登と急な下りの直後の登り返しのために斜度以上に疲れる場所である。その中でも,途中にある岩をよじ登る場所が渋滞発生ポイントとなっている。鍋蓋山に登り始めると,つづら折りでぐいぐい高度をあげる。途中,茶色に塗られた送電用の鉄塔のそばを通る。その先で一度傾斜がゆるくなって油断するのだが,直後に急な岩場がある。距離的には長くはないのだが,岩をよじ登る感じで通過する場所があり,初心者はかなりペースが落ちる。そのため,そのポイントを先頭に渋滞が起こる。しかし,序盤に比べると,全体的に人はバラけてきているので,須磨アルプスほどひどくはないが,それでも完全に止まる事もあるので,侮れない地点である。

菊水山の階段


鍋蓋山の急勾配箇所

 鍋蓋山の先,大龍寺山門から市ヶ原にかけては急な登りや下りはなく,順調に歩ける。その次の渋滞ポイントは天狗道の急登であろう。市ヶ原の先は,トゥエンティクロスとの分岐へのちょっとした登り,ハーブ園への分岐(世継山分岐)までの登り,稲妻坂,天狗道,ゴロゴロ坂と続く。その中で稲妻坂は結構急なので渋滞ポイントとなりうるが,多くの時間帯では渋滞は見受けられない。理由としては,既に全行程の半分程度きているため,参加者が全体としてバラけて須磨アルプスほど人が集中してないのと,つづら折りで後続が見やすく,かつ横に避けやすい登山道,というのが考えられる。むしろ渋滞するのは,その先の天狗道にある急登区間である。天狗道は前半は緩いアップダウンのルートだが,最後の方に高度で80m以上登る急登区間がある。ここにも岩場をぐいぐい登る場所があるため,速度低下が起きやすい。一個一個はひどくはない(と思う)が,幾つか続くために渋滞の原因になると思う。それでも,須磨アルプスよりは渋滞は短いので,少し我慢すると通過できると思う。天狗道の次にはゴロゴロ坂を登って摩耶山掬星台に向かう。ここは稲妻坂と同様に,まあまあ登らされるが思ったほど渋滞はひどくない。全体に斜度がゆるくなってくるからだと思う。
天狗道の登り

 摩耶山を過ぎると,六甲山上域になり,急登や急下降する場所もなく,渋滞にはほとんど遭遇しないと思う(そういえば,アゴニー坂の下りはきついかも…)。次なるポイントは東六甲縦走路に入ってからである。東六甲縦走路は,一軒茶屋の少し先,鉢巻山トンネルを過ぎて石宝殿の入口をやり過ごした辺りから始まる登山道である。舗装道路から分かれた後,短い急降下が何箇所もあり,それらの多くが岩場を下ったり,砂っぽく滑りやすいため,初心者は速度が落ちやすい。また,下り基調だが少しずつ登りが含まれていて,長く歩いてきた足には結構こたえる区間である。また,速いグループを除いて暗い時間に歩くためどうしてもペースが落ちる。他方,全体としてはよりバラけた状態になっている。それらが相まって,時間帯によってはスローペース,あるいは渋滞を起こす。特に後ろの方のグループほど渋滞が発生しやすいみたいである。しかし,船坂峠を過ぎて大平山まではアップダウンがマシになり,あまり渋滞はしないか,してもひどくはないと思われる(私は遭遇したことがない)。

 大平山で短い舗装道路区間を歩き,再び山道に入って大谷乗越を目指すが,ここは渋滞が起こりやすい。まあまあ早い時間帯でも起こりやすい場所である。理由は大谷乗越へ向かっての急な下り階段である。一応,見た感じは階段なのだが,長年の劣化により,急な下りの岩場状態に見えなくもない。一歩一歩の段差が大きく,段もそろっていないため,かなり下りにくい。下手すると,ここは須磨アルプス以上に速度が落ちやすい区間である。多くの参加者は暗い時間にこの階段を下るため,ますます遅くなる。神戸市主催の六甲全山縦走大会の日には,発電機を持ち込んで階段全体にわたって電灯をつけてくれているからましだが,それでも急激な速度低下は避けられない。そのため少し人が多くなるとすぐに渋滞する場所である。

 大谷乗越を過ぎると,後は塩尾寺へ向かっての最後の下りが渋滞の可能性がある。その手前でもちょこちょことした登りで短く渋滞気味になることもあるが,最後のポイントとしては塩尾寺への下りである。そこは雨水によって水路状に削れていて,さらに砂っぽいため滑りやすい。そのためペースが落ちやすい。ここも渋滞のポイントとなっている。しかし,須磨アルプスや大谷乗越に比べると大したことはないので,少し我慢すると気づけば塩尾寺に着いている。そして最後に舗装道を下って,宝塚宝来橋南詰の湯本台ゴールへ向かっての最終ステージに入ることになる。

船坂峠手前の下り


大谷乗越への階段

 このように多数の渋滞箇所があるが,この渋滞を避ける唯一の手段は早い出発である。スタート受付開始時刻の午前5時近くに出発し,かつ,遅くないペースで進むと,歩いている人の絶対数が少ないために渋滞に巻き込まれることはほとんどない。場所によっては一瞬渋滞っぽくなるかもしれないが,大したことなくやり過ごせると思う。上にも書いたが,スタートが遅くなればなるほど,早くスタートしても抜かれれば抜かれるほど渋滞に遭う可能性が高くなる。一方で,午前5時のすぐ後に出発しようと思うと,早く受付してもらわないといけない。しかし,午前4時にはすでに数百人がスタート受付に並んでいるため,早いスタートのためには1時間半以上寒空の中で並ばないといけない。神戸市主催の六甲全山縦走大会では,スタート地点で凍えながら待つか,渋滞を覚悟するか,しかない。5時半頃までに出発して,頑張って歩けば,東山の先ぐらいから渋滞はましになる事が多いので,少し我慢して歩くというのも一つの選択肢になる。それよりも,個人的に縦走できる人は,大会とは別の日に勝手に縦走する方がいいように思うが,いかがだろうか?

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