2015年4月15日水曜日

TZ30 がシステムエラー(ズーム)と言い出した

もしここに書いてあるようにデジカメをいじるなら全て自己責任です。メーカー保証などの保証が受けられなくなると思います。いじる時にはそれなりの覚悟をもってやってください。ここの記事を参考にしたとか言われても責任はもてませんので,ご了解ください
 2015年3月末に志賀高原に行った際に,デジカメが壊れた。壊れたデジカメはPanasonicのDMC-TZ30。数年前に買ったコンパクトデジカメで,コンパクトながら光学20倍の望遠というもので,比較的大きな光学の望遠倍率の割にはコンパクトな筐体となっている。

 今回,スキーをしている時に,そのデジカメがいきなり壊れてしまった。 落としたとかではなく,いつものように写そうと思ってスイッチを入れても,デジカメのレンズが前方に出てこなかった。 デジカメに軽い衝撃を与えると時々動く事もあるが,またすぐに動かなくなった。 下手にレンズ部が前に出た状態で動かなくなるとケースにしまえなくなって,更に困ってしまった。 その時は軽い衝撃作戦で動いた時にレンズ部を引っ込めて,そのままそのデジカメは使わないようにした。 その後,家に帰ってから試してみたが,撮影モードでスイッチを入れると「システムエラー(ズーム)」という表示が出るようになった。 閲覧モードならオンにしてもエラーは出ないが,電源オンの状態のままで撮影モードに変えると,やはりシステムエラー(ズーム)が出た。

 さすがにこれはどうしようもないので,修理が必要だと感じた。 しかし,個人的にはTZ30の後継のTZ60を持っているので,お金を払って修理をしてもらうかどうか迷ってしまった。 このTZ30はネットで買ったが,長期保証には入ってなかったので修理するにはPanasonicの規定の料金(コンパクトデジカメは確か何があっても修理は9,000円程度だったはず)を払わないといけない。 でも値段が2万円程度まで下がった頃に買った機種なので,修理に9,000円は微妙な感じの値段だった。

 そこで,いつものように(「TZ7 を掃除してみた」でもそうだった…)ばらしてみた…,というのが今回のお話。

 TZ30をバラすには,まずボディーの側面にある小ネジ(片側に2個ずつ,合計4個)と,三脚用のネジ穴のそばにある小ネジ2個を外さないといけない。 小ネジ6個を外したら,ボディーの前面と背面のパネルがそれぞれはずれる。 ボディーパネルは側面の小ネジで固定されているので,側面の小ネジを外すと,それぞれまっすぐ外向きに(前面パネルは前方へ,背面パネルは後方へまっすぐ)はずれる。 隙間に何か突っ込んでかる~くこじれば比較的簡単にはずれる。

 次に,液晶パネルから出ている2個の配線(オレンジ色のカプトンテープのもので,幅広と幅狭の2種類)を外す。 これらは,コネクタのストッパーを起こしてから引き抜くと抜ける。 配線を外したら,液晶パネルの右側にある基板(スイッチ基板)を外す。この基板は,裏側(見えない側)でメインの基板とコネクタでつながっていて,スイッチ基板の下の方をこじって基板が浮くように動かすとコネクタがはずれる。はめる時は,スイッチ基板上部を銅板の穴に差し込んでから,スイッチ基板のコネクタ付近を押すとカチッとはまる。

 スイッチ基板の次は液晶パネルを外す。液晶パネルはその下の銅板にはめてあるだけだが,引っ掛けてある場所がわかりにくいので,注意が必要。外し方は,最初に液晶パネルの左側(スイッチ基板から見て反対側)にある引掛けで銅板に引っ掛けてあるので,その引掛け箇所を外す。すると液晶パネルの左側が浮くので,液晶パネルを左斜め上に持ち上げるようにずらすとはずれる。液晶パネルの引掛けは,左側1箇所以外は右端の上下の2箇所に銅板の切り込みにハマるような出っ張りが外向きにある。液晶パネルを外したら,その下にある銅板を外す。銅板は黒い小ネジ3個で固定してあるので,それらを外し,銅板の上下が樹脂の爪で軽く引っ掛けてあるところを軽く押し開くと背面パネルと同じように(同じ背面方向に)はずれる。黒い小ネジは,銅板の真ん中上部,左上角付近,左下の3箇所である。

 銅板の次は,スイッチ基板の下付近にある白い樹脂の骨状のスペーサーである。これは爪で引っかかっているだけなので,適当に動かせば外せる。そしてメインの基板とレンズ部をつなぐ2個の配線を外せばレンズ部分がはずれる。レンズ部への配線は,共にテープが張ってあるので,それを剥がし,コネクタのストッパーを引き起こしてから配線を引っ張ると抜ける。レンズ部は特に固定はされていないので,背面方向へ押すとそのまま抜ける。レンズ部は,裏蓋を固定している小ネジを数本外すと裏蓋を開けることができる。その際,モーターを固定している小ネジも同時に裏蓋を固定しているので,外さないといけないが,配線の影になっているものがあるので注意が必要。今回はそれ以上はばらしていない。

 さて,肝心のレンズが動かないトラブルだが,最終的に原因はモーターへの配線の断線だった。モーターへの配線は,メイン基板からレンズ部への配線(オレンジ色のカプトンテープの帯状の配線)の幅の狭い方にある。その中でカメラ中央寄りの幅の広い2本の導線がモーターへの配線なのだが,最後の写真の赤丸付近の影になっている部分で断線していた。最後の写真の右の方がメインの基板であり,モーターへの配線はそこから緑色の矢印付近まで行った後で,折り返している。折り返しは,帯状の一部だけが裏に向かって折り曲げられている。モーターへの配線はさらに赤丸付近で90度下向きになって赤色矢印付近でモーターにつながる。この赤丸付近で向きを変える時にも,裏へ折り曲げる形で向きを変えている。その折れ曲がりの部分に力がかかってカプトンシートと共に導線が完全に折れてしまい断線につながったみたい。最初にばらした際には断線がよくわからなかったが,何度もごそごそ触っているうちにモーターへの配線が完全に破断してしまい,原因が判明した。

 ここからが問題だった。
どうしよう?
直すか?諦めるか…。

 でもまぁ,捨てるぐらいなら修理にトライしないといけないと思い,修理してみることにした。修理方法だが,カプトンテープで挟まれた配線の断線部を元のようにつなぐのは難しいので,最後の写真の緑矢印付近でカッターナイフの刃の先端で無理やりカプトンを剥がし,金属線が表面に出るようにした。そして,そこに細めの銅線をハンダ付けし,他方を直接モーターの端子にハンダ付けした。最後に配線部のハンダ付け部分にクリアテープを貼って絶縁して配線終了とした。最初,配線のメイン基板へのコネクター部の金属部が露出している箇所とモーター本体をつなごうとしたが,ハンダ付けした銅線のせいでコネクターへの差し込みがしっかりできずに,エラーを起こしてうまくいかなかった。そのために配線の途中で金属部を強引に露出させる作戦に変更した。そして組み上げると無事動くようになった。

 この作業によりモーターへの配線が確保されて,無事カメラは復帰した。しかし,最後にトラブルが起こった。それは,モーターが動いてレンズ部が動くようになったのだが,カメラをオフにした時にレンズカバーがうまく閉じなくなるというトラブルだった。これはレンズ部のカバー(LEICAとかDCVARIO-ELMAR...とか書いてある部分)が変形して,レンズカバーの動きを妨げていたためだった。そこで,小さなマイナスドライバーでこじってレンズのカバー部を変形させるとうまくレンズカバーが閉じるようになった。良かったよかった。

10 件のコメント:

Kazuhiro Kato さんのコメント...

感謝感激です!
私のTZ30もバラしてテスター当ててみると同じ箇所が2本共断線している事が分かりましたので、全く書かれている通りに緑の矢印の位置を削って銅線2本をモーターまでハンダ付けして修理成功しました。
それにしても故障箇所がここの断線だとよく気付かれましたね、すごいです。説明も分かりやすいですし。
ありがとうございました。

まつぴ さんのコメント...

Kato 様,
 ご自分で直されたのですね。やりますねぇ。
私も一応直しましたが,配線をつないだ部分はあまりかっこ良くできませんでした。やっぱり道具がよくないのかなぁ?
 断線箇所がわかったのは,何回か分解と組み立てを繰り返しているうちに,断線した部分の皮膜部分が完全に破れて切れた(破断した)からです。それがあるまでは何が悪いのかわからず,レンズ部をばらそうかと思ったりしていました。
 うちのカメラは今のところちゃんと働いているので,8000円ほど節約になりました。いやぁ,よかったよかった。

Kazuhiro Kato さんのコメント...

こんにちは。後日談です。(長文で失礼します)
修理したTZ30は丸2日ほど使えたのですが、また壊れてしまいました。
電源OFFしてもレンズが出たままで画面表示は「システムエラー(フォーカス)」となり症状が前と違います。確認していませんが、もしかしたらフレキシブルケーブル(カプトンテープ)の銅線を追加したところの曲げが強くなりバイパス用銅線を追加した隣辺りがさらに断線したのかもしれません。
追加した銅線の厚みプラス絶縁用のビニールテープの厚み分でゆとりが無くなり、結果として元の状態よりもフレキシブルケーブルがより強く折り曲げられたのではないかと思うからです。
そうだとしたらその部分の線はとても細いですから私の下手な技術と太い半田ゴテではもう対処できません。
追加した銅線もチェックしましたが異常ありませんでした。

そして「システムエラー(ズーム)」の症状のTZ30をもう一台持っていたことを思い出し、再び銅線追加の修理を同様に行いました。
今度は緑矢印部分の隣の曲げが強くならないように銅線を追加した二本の幅とその横の細い線が並んだ部分の間に縦にカッターナイフで切れ目を入れて銅線を追加した部分に起こる曲げの強さがその隣にまで影響しにくいようにし、細い線が並んだ部分の下にはビニールテープの切れ端を3重に折り曲げたものを挟んで一定以上に強く曲がらないようにする処置を行いました。さて、今度はいつまでちゃんと動いてくれるやら…

実はこれまでの私のTZ30は、最初買ったのは不注意でぶつけて画面を割ってしまい、次にもう一台買ったのはしばらくすると「システムエラー(ズーム)」になってしまったのでした。
それら壊れた二台からいいとこ取りすればちゃんと動く一台が出来ると気付き、そのようにして最近まで使っていましたが、それがまた「システムエラー(ズーム)」になってしまったわけです。なので上記もう一台持っていた壊れたTZ30はレンズも画面も壊れた「悪いとこどり」の一台でした。捨てずに置いておいてよかった。

ところで偶然私もTZ60持っています。なのにTZ30も使いたいのはダイビングのためです。TZ60用には水中ケースが発売されていませんから(サードパーティー製は有りますが高いです)。まっぴさんもTZ60が有るのにTZ30をスキーに持っていかれるのはとても似た状況なのかも、ですね。

まつぴ さんのコメント...

Kato 様,
 詳しい後日談ありがとうございます。
最初に修理された際に使われた銅線はどの程度の太さの線を使われたのですか?
私は直径 0.14 mm のウレタン皮膜の銅線を使いました。
今のところ,私の TZ30 は機嫌よく働いてくれています。
この間は国道425号線の記録と称して 1200 枚取りましたが,ちゃんと撮れていました。
しかし,いつまたやられるか,という不安はいっぱいです。

スキーやバイクで写真を撮る際は,やはり一番新しい機種よりも2番機を使いたくなります。
どうしてもぶつけたりして壊れる可能性が高いですしね。

Kazuhiro Kato さんのコメント...

測ってみました。私が使用しました銅線の太さは2回共0.06mmの皮膜無しです。
太さ3mm位で芯線が束になって入っている電線を40mmの長さに切り、束からスルッとピンセットで抜き出して使いました。半田付けは素人の下手な作業とはいえ、団子というほどでも有りません。
二回目の修理の方のTZ30は今のところちゃんと動いています。いつまで動いてくれるかな。

まつぴ さんのコメント...

Kato 様,
 すいません,返事が遅くなりました。
裸線を使っておられるのですね。
絶縁は大丈夫ですか?
2本の線の間とか,対ケースとか…。
あるいはハンダ付けの部分でケースに触れていないか,など…。
システムエラー(フォーカス)は,遭遇したことはないのですが,スイッチを切っても戻らないのですね。
でも,それももしかしたら配線の問題かもしれません。
絶縁不良か,接触不良の可能性があると思います。

loom さんのコメント...

Katoさま
これは不良品のようですね。
全く同じ症状で、モーターの同じ箇所が2本とも綺麗に断線していました。
金属疲労で完全に折れた状態なので最初に見た時にはなかなかわかりませんでした。
分解の方法は、とても参考になりました。途中の銅の板のとりはずしが、意外にも
難しかったです。
この記事がなかったら、きっと直そうと思っていなかったと思います。
ありがとうございました。

Rider Matsup さんのコメント...

loom 様,
 このページヘのアクセスのチェックをすると,結構「システムエラー(ズーム)」で
検索されているようなので,TZ30 ではよくあるトラブルみたいです。

ということは,おっしゃられるように「設計ミス」の可能性があります。
どうも「小さい筐体に無理やり押し込んだ」,「レンズ部が筐体に固定されていない」などが
理由ではないかと思います。

小さいボディはなかなかいいのですが,トラブルが出てしまうのはさすがに困りますね。

R SUGI さんのコメント...

自分のTZ30もこちらの記事を参考にして、直りました。
モーターが動かないので、これだと思いました。
テスターで測ったら切れてました。フレキを折り曲げて組み付けているので、これが原因の様ですね!
ありがとうございました!

Rider Matsup さんのコメント...

R SUGI 様,
お役に立てて何よりです。
このトラブルさえなければコンパクトでいい機種だと思うのですが…。